ミトンブログ

岡山市中区高屋のパン屋、mittenのブログ。

だだちゃ豆

歌には、不思議な力がある。

 

だだちゃ豆のうた』を聴くと、

無性に「だだちゃ豆」が食べたくなる。

 

だだちゃ豆」というのは、

山形県庄内地方の特産品である。

枝豆の仲間なのだが、

「だだ、茶豆」ではない。

正しくは「だだちゃ、豆」。

「だだちゃ」というのは、

庄内地方の言葉で、

「お父さん」というらしい。

 

思いもよらず、豆知識を得た。

 

そんなことを教えてくれたのは、

とある音楽LIVEに於いて。

「いぶきさらさ」という

デュオユニットのトークからである。

 

私たちは、

もともと「いぶきさらさ」のお二人を

知っていた訳ではない。

一人のお客さんに薦められて

CDを聞き、

文字通りアットホームなLIVEに

誘っていただいた。

 

彼らが歌う『だだちゃ豆のうた』を聴き、

無性に「だだちゃ豆」が食べたくなった。

 

食べものの歌といえば、

くるり」を思い出す。

くるり」は、私が好きなロックバンド。

彼らの曲には、

たくさんの乗りものが登場するのだが、

同じくらい、

食べものも登場することは、

知る人ぞ知るところである。

 

『カレーの歌』を聴くと、

素朴なカレーが食べたくなる。

琥珀色の街、上海蟹の朝』を聴くと、

上海蟹にかぶりつきたくなる。

 

『ハム食べたい』を聴くと、

フランスパンにハムを挟んで、

これまた、

豪快にかぶりつきたくなる。

 

歌には、不思議な力がある。

 

少し調べてみた。

なんと、

この国には

『フランスパンの歌』や

『クロワッサンの歌』なるものが

存在するようだ。

(その内容はさておき・・・)

 

だがやはり、

最も有名なパンの歌といえば、

アンパンマンのマーチ』だろう。

 

改めて、思い出してみる。

 

 すぐさま、

大変失礼な思い違いに気付いた。

 

これは、

パンの歌ではなく、

ヒーローの歌だった。

 

アンパンマンのマーチ』を聴いて、

アンパンが食べたくなるというのは、

さすがに無理がある。

私たちの心も

そこまでパンに狂ってはいない。

 

無性にパンが食べたくなる歌が

あったらいいな。

 

「いぶきさらさ」さんの

だだちゃ豆のうた』を聴いた後、

ヨコシマに思いを馳せてしまったのは、

ここだけの話である。

 

まちのパン屋は、

今日もパンを作る。

 

『ミトンの歌』なんて

作れたら面白そうだが、

あいにく、

ピアノすらまともに弾けない。

これは、叶わない夢である。

 

なので私たちは、

パン作りに専念する。

ときに、

だだちゃ豆のうた』を

鼻歌で歌いながら。

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