ミトンブログ

岡山市中区高屋のパン屋、mittenのブログ。

パン屋と寿司屋

パン屋と寿司屋は

よく似ていると思っている。

他愛もない話である。

 

回転寿司屋に行くと、

斬新なアイデアの創作寿司に

いつも感心する。

ハンバーグや海老アボカドはもはや定番。

最近は生ハム、さらにはパンツェッタなんてものも寿司ネタになっている。

まるでサンドイッチのメニューのようである。

 

やはり、定番はたまご。

パン屋も寿司屋も

たまごは外せない。

 

また、

どちらもそれを作る人は職人と呼ばれることが多い。

パン職人に寿司職人。

 

和と洋、

文化的な背景が全く異なる両者だが、

どこか通じるものがあるのだろう。

 

パンも寿司も

本質的な作りはとてもシンプル。

しかし、奥が深い。

パン屋の自分が言うのも何だが、

そう思っている。

 

さらには、近年の傾向。

おしゃれなパン屋が町中至る所に登場し、

焼き立てパンは、すっかりファストフードの一つとして定着した。

 

寿司も似ている。

回転寿司は様々な創作寿司を安価で提供し、

寿司の高級なイメージを打ち破った。

今や、和食ファストフードの代表格である。

 

パンに寿司、

どちらも手軽でポップな存在になった今、

パン職人は、寿司職人は、

見えない何かと戦っている。

ような気がする。

 

そんなあれこれ、

取り留めのないことを考えながら、

まちのパン屋は、

今日もパンを作っている。

 

昨年からミトンでは、

秋に『秋三昧』という名前のパンを作っている。

 

先日、

お客さんが『秋三昧』を見て、

「寿司屋みたいな名前やな」と言った。

 

鋭い。

実は、その通りである。

『秋三昧』は寿司屋で閃いたパンである。

 

やはり、

パン屋と寿司屋はよく似ている。

f:id:breadmitten:20170927103215j:image