ミトンブログ

岡山市中区高屋のパン屋、mittenのブログ。

灯台、瓢箪、ラスク

灯台下暗しと言うべきか、 瓢箪から駒と言うべきか。 これは、ラスクの話。 ミトンがラスクを作り始めたのは、 今年始めのことだった。 パン屋の定番であるにもかかわらず、 店がオープンしてから、 随分と月日が経ってのことである。 それまで作らなかった…

仕込む

常に絶望と隣り合わせである。 パンを作る仕事をしたことがある人ならば、 誰もが一度は、その絶望を味わう。 それは、仕込みの話である。 パン屋で働き始めたばかりの頃、 私は、 パン生地を仕込む仕事を任されていた。 店の1日の売上は100万円を超える。 …

国産

まちのパン屋は住宅街に店を構え、 オープン時間は朝から夕方まで。 この条件の下、 やはり出会ったのは、ただの一度。 お酒を飲んで、 きっちり出来上がったお客さんである。 からの「国産」の話を。 あれはミトンオープンから間もない、 12月の夕方。 店の…

あの衝撃を超えるものに、 未だ出合っていない。 というのは、デニッシュの話である。 そのデニッシュを食べたのは、 パン屋で働くことを考え始めたとき。 会社説明会で出された、 焼き立てのダークチェリー。 一口食べた瞬間、衝撃を受けた。 美味しい、感…

油絵に習う

どうすれば、その魅力が伝わるだろうか。 フランスパンの話である。 と見せかけて、絵画の話をしてみたい。 先日、『美の巨人たち』というTV番組で、 画家・東郷青児氏の油絵を取り上げていた。 ざっくりと内容を説明する。 スポットが当てられたのは、 『望…

カ舞吼!←「かぶく!」と読みます

リベンジに燃えている。 何を隠そう、 プロ野球、広島東洋カープの話である。 うちに来店される プロ野球ファンの方にはお馴染みだが、 まちのパン屋mittenは、 カープを応援している。 昨年は、 悲願のリーグ優勝と 日本シリーズ進出を記念して、 2016年カ…

パン屋と寿司屋

パン屋と寿司屋は よく似ていると思っている。 他愛もない話である。 回転寿司屋に行くと、 斬新なアイデアの創作寿司に いつも感心する。 ハンバーグや海老アボカドはもはや定番。 最近は生ハム、さらにはパンツェッタなんてものも寿司ネタになっている。 …

給食のパンを探して

今、考えてみると、 なかなかすごいことである。 というのは、 小学校の給食で食べていたパンの話。 給食のパンといえば、コッペパン。 私は、たまに登場するデーツパンが好きだった。 文字通り、コッペパンにデーツが練り込まれたパンである。 (デーツとは…

真摯な釣り人の教え

パン屋です。 突然ですが、ブログを始めます。 これは、ある男性のお客さんの話。 その方は、釣具屋さんで働いてるという。 朝、釣りに出掛けた帰りに、パン屋に立ち寄ってくれる。 ひょんなことから、彼がつけている釣りの記録ノートを見せてもらえることに…